ユニバーサルマインド? ホーム福祉情報、バリアフリー情報、ユニバーサルデザインの紹介など、
極私的バリアフリー論などをつぶやいています
クリックで救える命がある。



自助具
ホーム > 四肢障害 > 自助具


自らを助ける道具、その名の通り生活上、主に手を使って行う作業を補助する小物と言ってもわかりにくいですね、自助具の定義は様々で、障害を軽減する補装具(支給、助成対象)以外の物、個人の身体機能に合わせて制作した物、専用でありユニバーサルデザインとは違う物、等意見があります。

まあ私はあまり深く考えずに広い意味で私に取って便利な物は自助具と考えています、たとえば「孫の手」、肘の可動が悪く、湿疹がしょっちゅう出来るために背中を掻くためには必需品です、さらに近くの物を引き寄せたり、ヒーターのスイッチを入れたりと活躍しており、私が座る場所にはそれぞれ常備してあります、又、右肘の痛みが強いときなどの為に「電動歯ブラシ」を愛用しています、私にとっては立派な自助具です。

過去に母が足の骨折入院していた時、「ベットから物を落としたら取れない」と嘆いていました、ナースコールで看護師さんに頼めばいいのですが、年代的に遠慮して、ついでが無い限り絶対に頼みません、そこで私はおもちゃ屋さんで「マジックハンド」を買ってきて母に手渡しました、最初は面食らっていましたが結構重宝したようです、転用ですがこれも立派な自助具ではないか?
(最近は需要が多いためか病院の売店でも販売されているのを発見しました)


一部の人が使用するイメージがある自助具ですが、ユニバーサルデザインの基本となることがよくあります。

20年ほど前までは左の混合栓が普通でしたが、手の筋力が弱い場合水栓を回す事はつらいことです、そこでこの水栓にレバーを被せる様に自助具を取り付ける事により軽い力で回す事が出来ます。

これはその人だけでは無く、誰が使っても不自由なく使えます、やがて左下のようなワンレバーで水温、水量を調節出来る水栓が出来、軽くレバーを動かすだけですべての調節が出来ます。

このレバー水栓ですが、以前はレバーを下に動かすと水が出るようになっていましたが、阪神淡路大震災の時にライフラインの源である水が、落下物によりレバーが解放状態になり水の流失が数多く報告され、その教訓により現在のレバー水栓は上に動かすと水が出るようになってい物が主流です。

片手で切れるペーパーホルダー
トイレットペーパーホルダーも以前は芯棒をはずして取り変える作業が必要でしたが、現在では下から押し上げるだけのワンタッチで交換できる物が主流ですし、片手でペーパーを切れる物もあります。

自助具に関しては、代用、転用、市販品の改造でまかなえる物、特注でオーダーしないとならない物と分けられると思います。

先日、左の本を読むことが出来ました、仕事の事故により利き腕の親指の一部を残し欠損され、その自らの手で自助具制作をされている、三河のエジソンこと「加藤源重」さんと福祉工房あいちを紹介した本です、テレビで何度も紹介されている方ですのでご存じのかたも多いでしょう。

個人の残存機能を最大限生かし、独創的なアイディアによる自助具は多くの障害者の生活を改善しています。

この方の凄いところは、技術者として裏付けされた発想、使用者の身になって考える使い勝手、それらをを形に変える技術と努力。

よくある、感動の障害者の話ではありません、しかし、加藤源重氏は「傷の手は宝」と言い切る、自分自身が障害を持つ様になると、普通では気づかない様な小さな障害のある人の事まで気づく様になる、手に怪我を負って初めて、病む人の悩みを知り、他人に対するいたわりや思いやりを持てるようになったと。

中途障害の場合、先天性のものより精神的なダメージが大きい物です、その現実を認めることが出来ずに、長い期間思い悩み、希望を見つけては失望にかき消される、その様に苦しんでおられる方を私は何人も知っています。

しかし源重氏は、「この部分が残っている」「ここを動かすことが出来る」と非常に前向きな気持ちでいたそうです、そしてまず「箸で刺身が食べたい」、この思いが自助具制作の第一歩になります。

私は、骨の変形による「右肘関節尺骨神経痛」(肘の内側のぶつけるとしびれる所)がありまして、ひどい時は利き腕がまったく使えないときがあります、そのせいで私は左手でも箸を使うことが出来ますが、食器を持つ事が出来ないない為に、前のめりに顔を食器に近づけて食べることになります、エサを食べているみたいで実に美しくない。

特に、お椀の汁物は非常に食べにくい、具を食べるか汁を飲むかのどちらか一方しか出来ません、スプーンを使えば?との声が聞こえて来そうですが、試しにみそ汁をスプーンで食べて見て下さい、美味しいですか?ざるそばをフォークで、焼き魚を、天ぷらを・・・、不思議なことに日本食は美味しく感じない物です。

私の様に一過性であればスプーンやフォーク、あるいは先割れスプーンでその期間乗り切ればいいのですが、一生つづくとなれば問題は深刻です、生命維持の基本であり、生活の中の楽しみである食事が苦痛になることは精神衛生上にも非常に良くありません。

元々技術者だった源重氏は「箸補助具」「片手が不自由でも物が固定できる器具」などの構想図を持って義肢、装具メーカーを訪れます、しかしメーカーはなんの興味もなさそうに「無理だと」言い放ったそうです、この情景が私には目に浮かびます、過去に何度も結構高額な装具を作りましたが、所詮病院の出入り業者、この部分はこうしてほしい、これは何とかならないか等の希望を出してもほぼ却下、結局、個人のサイズに合わせた既製品を売っているだけと思ったものです、結局これらの装具は現在使っていません。

そこで源重氏は自分で作る事への挑戦が始まります、最初に作った物は、溶接機などを右手にはさんで使うためのホルダー、次にこのホルダーを装着して、ピンセットのような細かな作業が出来るホルダーを制作、更にこのホルダーを装着し最初の目的である「箸補助具」を装着出来る3番目のホルダーが完成。

しかし、ホルダーの進化は更に続き、4番目のホルダーは、スパナ、ハンマー、のこぎりなど、どんな工具でも自在に操れて、何でも作れる「万能ホルダー」を完成させた。

その後の万能のホルダーによる自助具の作品は、どうぞNPO法人福祉工房あいちがの自助具の数かずのページでご確認下さい、どれも、なるほどと思わせるものばかりです、どのような持ち方をしても平行になる「平行維持スプーン」、「片手で使える洗濯ばさみ」等々、「紙パックオープナー」はユニバーサルデザインとしても十分通用します。

「車椅子のバック防止装置」と「車椅子の段差越え装置」なんてすごいですね。

車椅子のブレーキは止めておくロックの機能しかありません、自走で坂道を上る場合車輪の逆回転を防ぐ装置です、又、アームの切り替えにより下り坂でもブレーキとして機能します。

そして、車椅子の最大の難関である、段差と溝、「車椅子の段差越え装置」はこの問題をかなり解消できます、源重氏のこの装置の発想が凄い、
「小さな車輪は溝に落ちるが、大きな車輪は落ちない、ならば、前輪にも大きな車輪と同じ機能を付ければいい、しかも、それは前輪部分が溝を渡る間だけ作用すればいい」
この装置を見て、この説明がなければ、取り付けたアームが大きな車輪の一部であるとは気がつかないでしょう。

まだ実物は見たこと無いのですが、是非、試乗してみたい、自走であれ介助であれ、安全に車椅子で移動できる範囲が広がると思います。

1人で創意工夫して制作することは限界があります、特にマスコミで取り上げられる事により、自助具の注文が多くなり、1人で対応出来る事では無いものです。

必然的に、技術ボランティア集団「NPO法人福祉工房あいち」が結成されました、メンバーは源重氏を中心に、アイディアと技術を「感謝」の報酬で提供されています。


今回は、福祉工房あいちを紹介させて頂きましたが、自助具を制作する工房は全国にあります、そのほとんどが、材料費などの必要経費以外の料金を取らないボランティア団体です、その技術ボランティアのアイディアを元に、介護用品として商品化された物も多く、今後更に需要が増えるでしょう。

現在、障害を軽減する補装具ではないため助成はありませんが、障害者自立支援法の補装具と日常生活用具の制度(2006年10月施行)でも対象ではありません、日常生活の自立を自助具により行う事が出来る方が多くいらっしゃると容易に想像でき、自助具の認知とその必要性を強く感じます。


市販されている自助具(共用品)


四肢障害メニュー
介助犬
自助具
市販されている自助具(共用品)
HOME
【障害者福祉制度メニュー】 【視覚障害メニュー】
【障害者手帳の取得メニュー】 【聴覚障害メニュー】
【障害年金メニュー】 【発達障害メニュー】
【車両関係メニュー】 【社会の縮図TDRメニュー】
【法律関係メニュー】 【トイレについてメニュー】
【障害者総合支援法メニュー】
(※旧障害者自立支援法)
【小児病棟メニュー】
【学校メニュー】 【私が作るバリアメニュー】
【四肢障害メニュー】 【そのほかメニュー】

スマホ版

【お問い合わせ】

© 2005-2015 ユニバーサルマインド? All Rights Reserved